‥‥‥そして青年は闇を漂う



光が見えぬのが幸いした

もし見えていたなら

この血まみれの闇の中で

全ての溺死者がそうであるように

彼もまた

恐怖のあまり

波に逆らい

暗示にかかり

きっと自らの流れの中に

沈んでいっただろう



そして彼

側を流れる川の音だけを頼りに

あてどなく彷徨い始めた‥‥‥‥