〜伍苦門・昼〜
服部 半蔵 覇王丸


待てっ!!そこの男。

 
 

待てとはオレの事かい?

昨夜あの森で、我らが話
盗み聞きしていたな。

 
 

おいおい、人聞きの悪い事
いうんじゃねぇ〜ぜ。

オレは、ただ星を見ていた。
イイ星空だったんでね。

フン!!問答無用!

 
待て!!

 
おっ御屋形さまっ!

 
お前達が何人かかろうとも
勝てる相手ではない。

下がれっ!!

 
しかし ・・・。

 
下がれと言うたのだぞ。

 
ハッ、ハハッ!!  

  

・・・・・。
久し振りだな、半蔵。

お久しゅうござる、
覇王丸殿。

部下の無礼、
お許しくだされ。

 
 

影となり、闇に生きる忍の
道。仕方のない事だ。

かたじけない。

 
  だが、なぜこんな所に
伊賀者がいる?
・ ・・・・。  
  三刃衆!!
まさか幕府が動いたのか?!
主君に仇なす者あれば、
そこに影あり。
 
  そうか、
とうとう幕府が動いたか。

半蔵、すまねえがオレに
時間をくれねえか?
時間?  
  三刃衆の件、
オレに預けてはくれねえか。
・ ・・・・。
 
  オレの刀に掛けて、何とか
する。
覇王丸殿。
それは出来ぬ相談です。
 
  ・ ・・・・おめえ、
もしかして?
覇王丸殿!!
影は生まれし時より影。

我ら影は、おのが過去をも
斬り捨てねばならぬ宿命。
 
  そうか ・・・。

我が手で救った命、
できれば斬りたくねえ。

どうしても、抜くのか?
はい。  

 

 


光の聖霊ナコルル