橘右京プロローグ
 

ほうかいした、どうじょうのまえに
たたずむ、たちばな うきょう。

カレのじゅみょうは、もはやながくは
ないが、そのめはかがやきを
うしなうことはない。

カレのどうじょうが“オニ”に
しゅうげきされ、デシばかりか
シショウまで、ころされてしまった。

右京
「ゴホッ、なんとこのよの、
 むじょうなことか・・・・」

「わたしよりも、みながさきに、
 しんでしまうとは・・・」

「ケイどの・・まだわたしにも、
 やらねばならぬことがあるようです」

「オニをたおしたのち・わたしは・・
 ケ・ケイどの・・ゴホッ」

いきるもくてきができて、
なにやら、うれしそうなうきょうで
あった・・・。

 

思惑